業者任せのサーバーをエックスサーバーへ移転する手順|サイトを止めない「2段階方式」と落とし穴

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「ホームページのサーバー、移しておいてくれる?」

ITに詳しい人が社内にひとりしかいない会社だと、こういう仕事がある日ふっと降ってきます。しかも、昔の制作会社や業者に丸ごと任せていて、中身を誰も把握していない……というのもよくある話です。

この記事では、業者任せになっているサーバーからエックスサーバーへ移転するときの流れを、サイトを止めずに切り替える方法と、つまずきやすいポイントを中心にまとめます。

この記事で分かることは3つです。

  • 業者任せのサーバーから自分で移すときの全体の流れ
  • サイトを止めずに切り替える「2段階方式」
  • 移転でつまずきやすいポイントと、その対処
目次

移転を考えるきっかけで多いのは「毎年のSSL更新」

業者のサーバーを使っていると、年に1回のSSL証明書の更新で、毎回申し込みと費用が発生することがあります。更新のたびに業者とのやりとりが必要で、うっかり期限が切れると、サイトに「保護されていません」と表示されてしまいます。

エックスサーバーなら、無料の独自SSLが自動で更新されるので、この作業そのものがなくなります。

もうひとつ、業者に任せきりだと「サーバーの中に何があるのか誰も把握していない」状態になりがちです。移転は、それを棚卸しするいい機会にもなります。

まずは「何がどこにあるか」を書き出す

最初にやるべきことは、Webサイト・ドメイン・メールがそれぞれどこにあるかの整理です。ここを曖昧にしたまま動くと、「Webを移したつもりがメールまで止まった」という事故が起きます。

たとえば、こんな構成はよくあります。

項目移転前移転後
Webサイト業者のサーバーエックスサーバー
DNS・ドメイン管理業者しばらく業者のまま(後日移管)
メール別のサービス(Google Workspaceなど)変更なし
問い合わせフォーム業者が用意した仕組み移転先で作り直し

古い会社サイトだと、WordPressではなく、ホームページ作成ソフトで作った静的なHTMLサイトのことも多いです。

また、サーバーの中を見てみると、公開しているサイトはごく一部で、残りは昔のテストサイトや使われていない古いWordPressだった、ということも珍しくありません。移すのは公開中のファイルだけに絞りましょう。

手順:Aレコードだけ先に切り替える「2段階方式」

ポイントは、ドメインの移管やネームサーバーの変更を最初にやらないことです。DNSの設定は業者側に残したまま、Webサイトの行き先(Aレコード)だけをエックスサーバーに向けます。

こうすると、メールの設定(MXレコードなど)には一切触れずに済みます。Webとメールが別の場所にある場合は、この方式がいちばん安全です。

サイトを止めない2段階方式:STEP1でAレコードだけ切り替え、STEP2で常時SSL化・ドメイン移管・旧サーバー解約

流れはこうです。

  1. 移す範囲を決める(Webだけ移して、メールは触らない、など)
  2. 旧サーバーから、公開中のファイルだけを選んでダウンロードする
  3. エックスサーバーにドメインを追加し、ファイルをアップロードする
  4. 問い合わせフォームを作り直す(業者独自のフォームは、移転先では動かないことが多い)
  5. 無料独自SSLを先に発行しておく(旧サーバー側でWeb認証かDNS認証を行う。旧サイトが常時SSL化されているとWeb認証が通らないので、その間だけ解除する)
  6. 動作確認用URLで、表示とフォーム送信をテストする
  7. DNSのTTL(反映待ち時間)を確認し、長ければ短くしておく
  8. 業者側のDNSで、Aレコードをエックスサーバーのものに書き換える
  9. 切り替え後、表示・SSL・フォームの受信をもう一度確認する

ここまででWebの移転は完了です。常時SSL化、ドメインの移管、旧業者の解約は、落ち着いてから後日まとめて行えば大丈夫です。

つまずきやすいポイント

1. フォームのメールが迷惑メール行きになる(SPFの入れ忘れ)

移転後によくあるのが、問い合わせフォームの通知メールが迷惑メールフォルダに入るトラブルです。

原因はSPFです。フォームのメールはエックスサーバーから送られるのに、そのドメインのSPFにエックスサーバーが書かれていないと、「なりすまし」と判定されてしまいます。

SPFにエックスサーバーを追加すれば解決します。フォームを移す前に、SPFは必ず確認しておきましょう。

2. エックスサーバーの「SPF設定」メニューには注意

エックスサーバーには「SPF設定」というメニューがありますが、これはエックスサーバー標準のSPFを設定するためのものです。Microsoft 365などの記述がすでにある場合、それが残っているかを必ず確認してください。SPFはドメインに1つしか置けないので、消えるとメールが届かなくなる恐れがあります。

SPFを直すときは、「DNSレコード設定」から手動で1行を書き換えるのが安全です。

3. 放置された古いWordPressに注意

業者任せのサーバーには、リンクはどこにもないのに、URLを打てば誰でも開ける古いWordPressが残っていることがあります。更新されていないWordPressは、乗っ取りの入口になります。

移転先には持っていかず、旧サーバー側でも削除しておくのがおすすめです。

4. アクセスログの保存設定を確認する

エックスサーバーのアクセスログは、保存期間の設定を確認しておかないと、あとで調べたいときにログが残っていないことがあります。

サーバーパネルから保存期間を設定しておくと安心です。問い合わせフォーム側でも、送信日時や送信元を記録しておくと、迷惑な送信があったときに調べやすくなります。

どのサーバーを選ぶか:迷ったらエックスサーバー

これから移転先を選ぶなら、目的に合わせてこう使い分けるのがおすすめです。

こんな人おすすめひとこと
個人ブログや小さな会社サイトエックスサーバー迷ったらこれ
会社として新規に契約したいXServerビジネス同じ会社の法人向けサービス
費用を抑えて始めたいシンレンタルサーバー同じ会社のコスパ寄りサービス

エックスサーバーの良いところは、無料独自SSLが自動更新されること、DNSを自分で細かく編集できること、アクセスログが取れることの3つです。毎年のSSL更新から解放されるだけでも、移す価値は十分あります。

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まとめ:移転前にこれだけは確認

業者任せのサーバーからの移転は、Webとメールを切り分けて、Aレコードだけ先に動かせば怖くありません。最後に、移転前に確認したいチェックリストを置いておきます。

  • Web・DNS・メール・フォームがそれぞれどこにあるか書き出した
  • 公開中のファイルと、不要なテストサイトを分けた
  • 問い合わせフォームを移転先で動く形に作り直した
  • SPFに移転先サーバーを追加した(「DNSレコード設定」から手動で)
  • 無料独自SSLを切り替え前に発行した
  • 動作確認URLでフォーム送信まで試した
  • TTLを確認した
  • アクセスログの保存期間を設定した
  • 放置WordPressを旧サーバーから削除した

社内のIT担当がひとりで頑張っている方の参考になればうれしいです。

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