職業訓練校に通う前、転職活動をしていた頃の話です。
当時の自分は、書類選考でほぼ全滅していました。
応募しても、応募しても、「書類選考の結果、今回は見送り」の連絡ばかり。面接すらたどり着けない日々が続いていました。
職業訓練前に面接に進めたのは1社だけだった
当時は履歴書を手書きで作っていました。
ただ、自分は字があまり上手じゃない。見た目が気になりつつも「手書きの方が誠意が伝わる」と思い込んでいたのでそのまま使い続けていました。
面接にたどり着けたのは、岡崎にある天然石のEC販売サイトの会社1社だけ。そこで社長さんから「職業訓練という制度があるよ」と教えてもらったのが、転機になりました。
職業訓練校で教わった、履歴書の「2つの常識」
職業訓練校では、WEBデザインのスキルだけでなく就職活動のサポートも授業の一部でした。
履歴書の作り方、志望動機の書き方、面接の受け答え……全部指導してもらいました。
そこで教わったことが、自分にとっては目からウロコでした。
① 履歴書はデジタルで作ってOK、むしろ推奨
「手書きの方が誠意が伝わる」と思っていたのですが、先生の考えは真逆でした。
「PCで作った方がいい。デジタルで作ることがそのままPCスキルのアピールになる。逆に字が下手な手書きは、第一印象を損することもある。」
これを聞いたとき、正直ショックでした。でも確かに、WEBデザイナーを目指している人間が手書きの履歴書を出すのは、ちょっとちぐはぐですよね。
この一言で、すぐにPC作成に切り替えました。字の上手さで悩む必要がなくなっただけでも、かなり気持ちが楽になりました。
② 自己PRは「具体的なエピソード」で書く
「計画性があります」だけでは誰でも書ける。なぜそう言えるのか、具体的なエピソードを入れること。
自己PRは会社ごとに変えず、全社共通で同じ内容を使っていました。実際に書いていたのがこれです。
私の強みは計画性があるところです。前職では複数の業務を並行して担当していた為、1ヶ月毎のスケジュールを立て、優先順位を決めて仕事を行っていました。具体的には、エクセルにてやることリストを作成し、締め切りや納期等を書き込み、毎日確認しながら、すぐにできることは前倒しで取り掛かり、早めに仕上げるように心掛けました。
仕事に取り組むうえで、他の部署やメーカーの方と連携することが多々ありました。打ち合わせが必要な場合には、あらかじめ担当者の日程を把握し、早急に連絡書を展開する等、円滑に情報共有が行えるよう努めました。
その結果、期日があるものに遅れたことはなく、また他部署の方からも「書類を早く回してくれるので助かる」との声をいただきました。
ポイントは「計画性がある」という強みをエクセルでのリスト管理という具体的な行動と、「書類を早く回してくれるので助かる」という第三者の声で裏付けていること。これにより「この人は本当に計画性がある人なんだな」とリアルに伝わります。
③ 志望動機は「なぜこの会社か」を明確にする
「御社で活躍したいです」は誰でも書ける。「御社の〇〇という部分に共感した」「〇〇という業務に携わりたい」という明確な理由を書く。
さらに、「自分のどんな強みをどう活かせるか」まで書くと、採用担当者に「この人はうちで働くイメージができている」と伝わります。
実際に面接まで進んだ志望動機5例
「言葉にするとわかるけど、実際どう書くの?」という人のために、自分が実際に書いた志望動機を公開します。
これはPC作成に切り替えて書き方も変えた後のもの。全部面接まで通過した文章です。企業名は伏せていますが、それぞれどんな会社かわかるように説明します。
例① 地元の広告・看板デザイン会社(→面接当日に即採用)
私はお節介な性格故、貴社の義理人情に厚い部分に強く共感した為、応募しました。仕事に取り組むうえで、スキルや経験よりも、まずは人間関係が一番大切だと考えている為、先輩や上司、お客様としっかり信頼を結び業務を進めていきます。
現在は職業訓練校に通いHTML・CSSやPhotoshop・Illustratorの学習に取り組み、一人前のデザイナーとして働く為、日々知識や技術を身に付けています。デザイナー職の実務経験はありませんが、徐々に業務を覚え、ゆくゆくは一人で広告看板の制作を行いたいです。
会社のHPに「義理人情を大切にする」という社風が書いてありました。自分もそういう性格だと思ったので、そのまま正直に書いたら社長に刺さったらしく、面接当日にその場で採用してもらいました(笑)
例② 地域密着フリーマガジンの会社(岡崎市)
私は岡崎市へ遊びに行くことが多々あります。貴社では地域に密着した業務が行えるということなので、幅広い企業に携わることで岡崎市の魅力を伝えられると思い応募しました。
地域のフリーマガジンを利用する方が増加しています。そのため、お客様のお店や商品の魅力を伝えると共に、読者様に実店舗にも足を運びたいと思っていただけるような広告制作に取り組みたいと考えています。
「岡崎市によく遊びに行く」という個人的なエピソードから始めています。地域密着の会社には「この地域が好き」という気持ちを正直に書くのが一番刺さります。
例③ 自動車の中古車・ECサイト運営会社
私は、車のHPや中古車サイトを閲覧することが好きで、貴社では車を取り扱うサイトに携わることが出来ると思い応募しました。
ネット販売はその利便性の高さから利用するお客様が増加しています。そのため、ネット販売を通じて多くのお客様に自動車の魅力を伝えると共に、買いたいと思っていただけるような商品ページの制作に取り組みたいと考えています。
「車のサイトを見るのが好き」という趣味から志望動機につなげています。「好きなジャンルだから携わりたい」という素直な動機は、意外と伝わります。
例④ 地元豊橋のWeb制作会社
私は地元が大好きです。しかし、就職活動を行う中で、田原市や豊橋市ではWeb制作会社がほとんど無いということを痛感いたしました。そんな中、拝見した貴社の求人に「Webサイト制作の最新技術を豊橋の新しい産業として根付かせたい」という文言に強く魅力を感じ、貴社でWeb制作という仕事を豊橋の産業として盛り上げていきたいと思い応募しました。
求人票に書いてあった「豊橋の新しい産業として根付かせたい」という一文をそのまま引用しています。求人票の言葉を使って「共感している」を伝えるのは、地方の中小企業には特に刺さりやすいです。
例⑤ 現在も勤めている会社(→採用・今の上司に自己PRが刺さった)
貴社では、幅広いデザイン業務に携わることができると思い応募しました。私は、デザイナーとしてひとつの媒体だけではなく、WEB媒体や紙媒体など様々な業務に携わりたいと考えている為、貴社では初めての業務でも積極的に挑戦します。
デザイナー職の実務経験はありませんが、デザイナーとして働きたい想いが強くあった為、職業訓練校に通いHTML・CSSやPhotoshop・Illustratorの学習に取り組みました。ホームページや商品のデザインは、企業の顔でもあり、売り上げを左右するとても重要なものだと考えている為、お客様に魅力を伝えられるデザインを常に追求し、1人でも多くのお客様に興味を持っていただけるデザインを目指して業務に勤しみます。
この会社で採用の決め手になったのは志望動機よりも自己PRの「計画性」のエピソードだったと、後に面接担当だった今の上司から教えてもらいました。「エクセルでリスト管理して、前倒しで仕事をしていた」という具体的なエピソードが刺さったそうです。
書き直したら、9割面接に通るようになった
PCで作成するようになり、書き方も変えた結果、それまでほぼ全滅だった書類選考を応募した9割ほど通過できるようになりました。
変わったのはたった3つ。
- 手書き → PC作成に切り替えた
- 自己PRに具体的なエピソードを入れた
- 志望動機をその会社専用に書いた
自分のスキルも、経験も、何も変わっていません。変わったのは「見せ方」だけです。
履歴書は「読む人」のために書く
この経験で気づいたのは、履歴書は自分のために書くものじゃないということです。
採用担当者が「この人を面接で会ってみたい」と思うために書くものです。
字が下手で手書き履歴書に悩んでいる人、志望動機をどう書けばいいかわからない人、ぜひ参考にしてみてください。
書き方を変えるだけで、結果はガラッと変わります。
