訓練校通学中から並行して進めた就職活動。その道のりは想像以上に長く、暗かった。
就活開始から半年が経った
ポートフォリオを作った。企業研究もした。応募書類もそれなりに整えた。
それでも、採用の壁は厚かった。
書類選考を通過しても、次の面接で落とされる。「スキルがまだ足りない」「経験者と比較するとちょっと……」という言葉を何度聞いたかわからない。
訓練校の修了が近づくにつれ、焦りは加速した。
内定を辞退した理由
そんな中、1社から内定が出た。
ただ、条件を見ると給与は月20万円以下。残業代の扱いが曖昧で、「みなし残業60時間込み」という記載があった。
受けるべきか。断るべきか。
貯金は50万円を切っていた。このまま無収入が続けば詰む。でも、この条件で入ることへの引っかかりが消えなかった。
最終的に辞退した。
あとで知ったが、この判断は正しかった。後日、その会社の求人が再び出ていた。採用と退職を繰り返している会社だった。
求人票を読む技術
この時期に学んだのが、求人票を「裏読み」する技術だ。
今は2026年。AIを使えば求人票の「キラキラ表現」を分析してリスクを洗い出すことも簡単になった。でも根本的な読み方は変わっていない。
気をつける表現:
– 「みなし残業●●時間含む」→ 残業が常態化している
– 「アットホームな職場」→ 体育会系か境界線が曖昧な可能性
– 「未経験歓迎・やる気重視」→ スキルより従順さを求めている可能性
– 給与幅が異常に広い(例:20〜60万円)→ 評価基準が不透明
表面の言葉ではなく、その裏にある意図を読む。これが就活で身についた唯一の財産だった。
貯金が底をつく恐怖
辞退から2ヶ月後、貯金は30万円を切っていた。
毎日求人サイトを開くたびに、焦りと恐怖が混在した。「自分には無理なのかもしれない」という声が、頭の中でうるさくなっていた。
それでも、やめなかった。
やめなかった理由は単純だった。他にやりたいことが何もなかったから。

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