「社訓、もう一度!声が小さい!」
入社初日の朝礼。オフィス全員で社訓を絶叫させられた。これが、1週間後に辞めることになる会社との最初の記憶だ。
半年越しでつかんだ内定
6ヶ月の就活を経て、ようやく内定が出た。
「デザインからコーディングまで、裁量を持って働ける」という求人文句に心が躍った。ポートフォリオを評価してもらえた感覚があり、長いトンネルを抜けた気がした。
入社初日の衝撃
出社した瞬間、空気が違った。
従業員が軍隊のような統制された動きをしている。フロアに怒鳴り声が響いている。朝礼では全員起立して「我々はぁ!顧客の満足のため!己の限界を超え!圧倒的成果を出すことを誓いますッ!」と絶叫。声が小さいとやり直し。
クリエイティブな仕事をする場所ではなかった。
1週間で見えてきた実態
勤怠の改ざん:22時まで働いても「19時と記録しろ」と指示された。これは明確な労働基準法違反だ。
強制的な徴収:社員の誕生日に「プレゼント代」として給与から天引きされた。
根性論の支配:「3日徹夜してプロジェクトを終わらせた」という武勇伝を毎朝聞かされた。
5日目の金曜日、退職を決めた。上司に伝えると「根性なし!石の上にも三年だ!」と言われたが、もはや何も感じなかった。
2026年でもブラック企業はなくならない
「最近はブラック企業も減ったんじゃない?」と思う人もいるかもしれない。
甘い。
2023年以降、働き方改革の法整備は進んでいる。でも制度と実態は別だ。勤怠の改ざん、サービス残業、精神論支配の職場は今も存在する。特に中小のWeb系企業は、採用難を背景に「育てる」という名目で搾取するケースがある。
ブラック企業を見分けるチェックリスト:
– 面接が異様に短い・浅い(人を見ていない)
– 求人票に「やる気」「情熱」が多用される
– オフィスの雰囲気が体育会系
– 「残業はあるけどやりがいがある」という表現
– Googleの口コミ評価が2点台以下
一つでも当てはまったら、追加で調べることをすすめる。
辞めて正解だったか
正解だった。
あの環境にいたら、Webデザインへの興味ごと消えていたと思う。
心が折れる前に逃げることは、弱さではない。
「石の上にも三年」という言葉は、正しい石の上にいるときだけ有効だ。

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